※Change.orgで立ち上げたキャンペーンの全文を以下記載します。(Change.orgには内容を抜粋して記載。)
署名はこちらから!
この数年、多くの痛ましい虐待事件を耳にしてきました。
もし、子どもたちが死という最悪の事態から逃れて、無事保護されたなら、この先どんな人生を歩むのでしょう?
貧困・虐待の連鎖を断ち切るためには、『保護されてよかった』だけではなく、『その先の人生』にまで目を向ける必要があると考え、私達はこのキャンペーンを立ち上げました。
では、保護される前の子どもたちは、実親の元で何を考え、どんなふうに過ごしたのでしょうか。
・どうすれば、大人を怒らせずに済むのか。
・暴力、暴言、空腹、寒さ、熱さをどうやって耐えればいいのか。
・自分のしたいことは我慢して親の言うことを聞くしかない。
・どうすれば親に愛され、認めてもらえるのか?
子どもたちは、まさに「生きるか・死ぬか」の極限状態で親の愛を求め、必死に生きてきたのです。
生きていくための愛、ぬくもり、安心感を与えられるはずだった乳幼児期。
失敗を許され、出来るようになったことを褒めてもらう幼児期~学童期。
成功と失敗の経験を積み、少しずつ自信をつけながら自分と向き合う青年期。
こんなにも大切な時期を奪われた子どもたちは、『◯歳であればできて当然な』ことを、身に付ける余裕などなかったのではないかと想像します。
保護されれば暴力などから逃れ、命の危機からは脱するでしょう。しかし虐待を受けていた事が理解できた時、やり場のない悲しみや怒り、親を憎んでしまう自分に対する罪悪感などに苦しむ子は少なくありません。
周りの大人を信じていいのか分からずに心を閉ざす子もいれば、よく言うことを聞くなど、一見いい子にみえても、実は必死に「いい子」を演じている子もいます。
少し心を開いたと思えば、どこまでなら怒られないかと大人を試す様な行動をとるなど、幼児期にできなかった愛情の確認をする行動をとります。
保護された時期が遅いと「自分なんてどうだっていい」「誰からも必要とされていない」という投げやりな気持ちを持つ子もいます。
そんな子ども達の気持ちや行動心理を深く、正しく理解することが必要です。
当事者だけでなく社会が一丸となって子ども達を受け入れ、見守り、諦めず、とことん寄り添うことでしか、子ども達が過去を乗り越える事はできないのではないでしょうか。
保護された後の子ども達を支えるフェーズはいくつもありますが、本キャンペーンでは、「自立後の支援」にスポットを当てていきます。
現在は、社会的養護(保護期間)は原則18歳まで(法改正で22歳までとなるかも)です。
それまで施設や里親の元で暮らすか、途中で実親の元に戻ることもあります。
この期間の支援についても、まだまだ不十分な点は多くあります。
しかし、いわゆる自立(高校・大学進学や就職)後の支援は、更に不十分な状況です。
大人の不甲斐なさにより、あらゆるハンディキャップを抱えたまま『自立させられる子どもたち』に手を差し伸べる手段をもっと増やしたいです。
私達はSNSの繋がりで同志となりました。
養育里親・ワーキングマザー・子育て中の主婦・施設ボランティアなどバックグラウンドは様々ですが、子どもたちの自立を根っこから支える為に、2つのことを叶えたいという願いは共通です。
どうか、皆さまのお力をお貸しください。
~2つの叶えたいこと~
1.マンツーマンの学習支援、大学在学中の給付金など、自立する子ども達の進学支援(入学前・後)を行ってください。
保護される前、子ども達は幼いながらに壮絶な人生を強いられました。
辛い過去の分、何倍も幸せになってほしいと願っても、
保護された後の支援が不十分で、その後の学力に大きく影響していると考えられます。
保護されてすぐ、里親家庭で心の安定を保ち育っていれば基礎学力や生活能力も身につきやすいです。
しかし虐待を受けた期間が長かったり、学校に行けない一時保護所→学校の転校&施設入所→里親家庭、など不安定な生活を長く強いられた場合は学力の低下や生活能力の低さもみられます。
そして18歳前後になれば、「自立」が待っています。
あなたが同じ立場なら「自立」できますか?
私だったら「100%、NO!」と断言できます。
子どもたち一人一人にあった学力向上の支援に加え、高校・大学支援のための金銭的支援を国は拡充して下さい。安心して「真の自立」の糧となる学生生活を送らせて下さい。
★学習支援をマンツーマンで実施できるよう、家庭教師や学習支援団体を施設が積極的に活用できるための支援金を実施して下さい。
★青山学院大学のように、大学基準を満たす施設出身者に限定した推薦入試の導入、4年間の学費無料、返済不要な給付金等の実施が全国の大学でスタンダードとなるよう国が推進してください。
2.自立(進学・就職)を傍で支える「伴走者」制度を確立してください
自立後の子ども達は、お金の管理、アパート契約等の手続き関連、仕事先の人間関係など、多くの悩みに直面します。
また実親が、子の給与目当てやストレス発散のはけ口として付きまとったり、同居を迫るといったケースもあります。
施設出身者の3年以内の離職率は7割で、その後はより劣悪な職業・生活環境に置かれる事が推測されます。
一方、一般家庭で育った人は幼少期から、親の愛情や金銭的支援を受けてきた方が多いでしょう。
更に、大学入学後や就職後も実家で暮らす、または仕送りをもらうなどの援助、結婚式の費用や子育ての手伝いを受けられるなど、どれか1つは受けたことがある人も少なくないのではないでしょうか?
また、この様に恵まれた環境で育っても、人生の悩みは尽きないものです。
それでも困難が襲いかかってきた時、周囲に励まされながら、あるいは悩みながらも自力で乗り越えられるのは、本当にどうしようもなくなったら逃げ込める「実家」や「居場所」があることを、意識さえしないほど自然に心が知っているからです。
しかし虐待を受けたり、愛情不足のまま育った子ども達はそうではありません。
自分の根底を支える自己肯定感もなく、自立後も頼りになる身近な大人がいません。
幼い頃に染み付いた「生きる術(人を信じてはいけない、自分の意見を言ってはいけない、怒られないための嘘など)」を完全には払拭できなかった部分だってあるでしょう。
過酷な環境下で身につけたことを克服するには想像以上に時間を要するものです。
そんな子ども達が自立しようとしたとき「普通の人」なら乗り越えられる、ちょっとした困難でさえ大きな壁になります。
『そんな些細なことで?』と普通の人が思うことで、大学中退や離職してしまうこともあります。
『昔、大変な経験があったかもしれないけど、保護してもらって助かって、今は自立したんでしょ?』そんな声も聞かれます。
自立したあと、社会からはまるで「過去のことがリセット」されたかのように見られ、子ども達は「だって私は自立したんだから…」との思いから誰にも相談できず、借金や風俗・ホームレスなど苦難の道へと進んでしまうことも多いとききます。
将来の計画を立てる余裕も、知識もないままに予期せぬ妊娠に繋がる恐れもあります。
貧困の連鎖、虐待の連鎖を断ち切る為には子ども達が「いつでも気軽に」相談できる伴走者の存在が不可欠です。
★自立にかかるあらゆる悩みを身近でフォローする「伴走者」制度や、東京都の「自立支援コーディネーター」のような制度を全国展開できるよう促進して下さい。自治体、自立支援団体、自立援助ホーム、学習支援団体等が、それらを実施できるのに必要な支援金を国は支給して下さい。
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子どもは本来、未知のポテンシャルを持っています。愛ある家庭で育てば、存分に発揮されていたであろう才能を、大人の都合で摘み取ってよい理由など、どこにもないはずです。
社会が一丸となって支えた子ども達が、いずれ胸を張って社会人となり、その才能が無事発揮されたとき、次に支えられるのは私達かもしれません。
そんな未来を共に見たいと思いませんか?
皆さん、どうか私達にお力をお貸し願います。署名はこちらから!
~虐待の根絶と子どもの権利を守る会 一同~
*私たちは本キャンペーンの他にも、以下のキャンペーンを立ち上げております。
・虐待などで親と暮らせない子どもたちを、長期的に支援できる里親制度に改革して下さい。
・子どもの最善の利益を優先させるために特別養子縁組、里親制度を推進して下さい。
~自分勝手な親の親権について考える~
*知識の少ない私達でしたが、諸先輩方のブログ、記事等ネット上の文献に大いに勉強させて頂き、キャンペーンを立ち上げる事ができました。児童虐待や社会的養護についてネットで発信されている全ての方に感謝申し上げます。